主科による転移性骨腫瘍への考え

転移性骨腫瘍に早期対応するには,主科より早期に治療依頼を受ける必要がある.今回,転移性骨腫瘍に対する主科の考え方を知るために①コンサルトを出す基準,②骨修飾薬の使用,③リハビリのオーダーの有無,④レポートに骨転移があった際の対応についてアンケート調査を行った.結果は,①有症状例の返答が最も多かった.②骨修飾薬の有無は主治医次第であった.③リハビリは術後以外で依頼がなく癌リハの概念はまだ根付いていなかった.④レポートにある際はコンサルトや骨修飾薬の使用をしているが,無症状例など全例には対応していなかった.整形外科の対応が不十分であったことも原因となるが,転移性骨腫瘍に対する十分な対応や認識がなさ...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 74; no. 2; pp. 241 - 243
Main Authors 飯田, 暁人, 井口, 公貴, 北島, 潤弥, 大倉, 俊之, 石原, 和明, 栗原, 典近, 小薗, 敬洋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2025
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.74.241

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Summary:転移性骨腫瘍に早期対応するには,主科より早期に治療依頼を受ける必要がある.今回,転移性骨腫瘍に対する主科の考え方を知るために①コンサルトを出す基準,②骨修飾薬の使用,③リハビリのオーダーの有無,④レポートに骨転移があった際の対応についてアンケート調査を行った.結果は,①有症状例の返答が最も多かった.②骨修飾薬の有無は主治医次第であった.③リハビリは術後以外で依頼がなく癌リハの概念はまだ根付いていなかった.④レポートにある際はコンサルトや骨修飾薬の使用をしているが,無症状例など全例には対応していなかった.整形外科の対応が不十分であったことも原因となるが,転移性骨腫瘍に対する十分な対応や認識がなされていない状況であった.骨修飾薬の使用やリハビリの実施など病院全体で共通認識が必要になる.キャンンサーボードを活用して転移性骨腫瘍に対する早期診断,加療の認識の統一をしていくことが必要である.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.74.241