光音響法を用いた熱伝導率を通しての半導体薄膜の特性評価

光音響法を用いてSi基板におけるSiイオン注入層の熱伝導率のアニール特性を測定し、熱伝導率がイオン注入層内の欠陥に強く依存することを得た。その結果、イオン注入層のアニールによる再結晶化が熱伝導率を通して評価できることがわかった。熱伝導率の局部的な分布画像を用いて、Pイオンが均質に注入されたSi基板に発生する欠陥の分布を測定した。その結果、イオン注入で発生した一次欠陥が650℃のアニールで消滅し、700℃のアニールで一次欠陥と同じ場所に二次欠陥が発生することを得た。光音響法はイオン注入層の再結晶化や欠陥の評価に有用な方法であると考えられる。...

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Published in熱物性 Vol. 17; no. 4; pp. 270 - 275
Main Authors 高畠, 信也, 小林, 武, 藤屋, 正晴, 和泉, 富雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本熱物性学会 2003
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Summary:光音響法を用いてSi基板におけるSiイオン注入層の熱伝導率のアニール特性を測定し、熱伝導率がイオン注入層内の欠陥に強く依存することを得た。その結果、イオン注入層のアニールによる再結晶化が熱伝導率を通して評価できることがわかった。熱伝導率の局部的な分布画像を用いて、Pイオンが均質に注入されたSi基板に発生する欠陥の分布を測定した。その結果、イオン注入で発生した一次欠陥が650℃のアニールで消滅し、700℃のアニールで一次欠陥と同じ場所に二次欠陥が発生することを得た。光音響法はイオン注入層の再結晶化や欠陥の評価に有用な方法であると考えられる。
ISSN:0913-946X
1881-414X
DOI:10.2963/jjtp.17.270