バイオマスリファイナリーのためのセルロース分解酵素のメカニズム解析温故知新

セルラーゼは,セルロース系バイオマスを分解して構成糖を得るための酵素であり,将来のバイオマス利用に不可欠な鍵酵素である。その研究の歴史は19世紀まで遡ることが出来るが,反応機構の解析が行われたのは20世紀の後半である。その頃の研究は,生化学的または構造学的研究がそれぞれ独自に行われていたが,今世紀に入ってそれら静的な情報を元に動的な解析が多方面から行われている。本総説ではセルラーゼ研究の概史を紹介させていただくとともに,最近著者らが取り組んでいる単分子観察技術を紹介させていただく。...

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Published in木材学会誌 Vol. 61; no. 3; pp. 212 - 216
Main Author 五十嵐, 圭日子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本木材学会 2015
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Summary:セルラーゼは,セルロース系バイオマスを分解して構成糖を得るための酵素であり,将来のバイオマス利用に不可欠な鍵酵素である。その研究の歴史は19世紀まで遡ることが出来るが,反応機構の解析が行われたのは20世紀の後半である。その頃の研究は,生化学的または構造学的研究がそれぞれ独自に行われていたが,今世紀に入ってそれら静的な情報を元に動的な解析が多方面から行われている。本総説ではセルラーゼ研究の概史を紹介させていただくとともに,最近著者らが取り組んでいる単分子観察技術を紹介させていただく。
ISSN:0021-4795
1880-7577
DOI:10.2488/jwrs.61.212