2種混合砥粒研磨法を用いたガラス基板研磨加工による表面粗さ改善速度の向上

本研究は,ガラス基板研磨における高コストなダイヤモンド砥粒の消費量を削減し,コスト低減と表面粗さの早期改善を目的として低硬度な砥粒とダイヤモンド砥粒を混合した,2種混合砥粒による研磨手法の開発を行った.低硬度砥粒としてGC砥粒の大きさの影響(約127 μm, 75 μmおよび13 μm),砥粒濃度の影響,砥粒種類の影響(WAおよびB4C)を明らかにした.また,砥粒の研磨面内の挙動をその場観察するため,砥粒をロ-ダミンにより蛍光染色して観察を行った.その結果,2種混合砥粒によって表面粗さの低減速度の向上に成功した.また,粒径の大きなGC砥粒は研磨に用いた天然シルク研磨パッドの繊維のすき間に移動あ...

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Published in砥粒加工学会誌 Vol. 64; no. 8; pp. 428 - 435
Main Authors 嶽野, 広明, 野老山, 貴行, 村島, 基之, 梅原, 徳次, 千葉, 翔悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 砥粒加工学会 01.08.2020
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Summary:本研究は,ガラス基板研磨における高コストなダイヤモンド砥粒の消費量を削減し,コスト低減と表面粗さの早期改善を目的として低硬度な砥粒とダイヤモンド砥粒を混合した,2種混合砥粒による研磨手法の開発を行った.低硬度砥粒としてGC砥粒の大きさの影響(約127 μm, 75 μmおよび13 μm),砥粒濃度の影響,砥粒種類の影響(WAおよびB4C)を明らかにした.また,砥粒の研磨面内の挙動をその場観察するため,砥粒をロ-ダミンにより蛍光染色して観察を行った.その結果,2種混合砥粒によって表面粗さの低減速度の向上に成功した.また,粒径の大きなGC砥粒は研磨に用いた天然シルク研磨パッドの繊維のすき間に移動あるいは挟みこまれる様子が観察された.一方,平均粒径1.0 μmのダイヤモンド砥粒は天然シルク研磨パッドとガラス基板間を繊維の向きとは無関係に移動している様子が観察された.
ISSN:0914-2703
1880-7534
DOI:10.11420/jsat.64.428