木材-ボルト接合における塑性域締付け軸力の締付けトルク算定法

木材のボルト接合において,締付けトルクと締付け軸力の関係をバイリニアモデルとし,塑性域締付け軸力を管理するための締付けトルク算定法を提案した。そしてワッシャーの辺長比を7.8から18.8の範囲でパラメータとした12種類のワッシャーを対象としたスギ―ボルト接合の締付け実験を行い,提案算定法による計算値を検証した。結果,辺長比7.8から16.0の範囲では,弾性範囲のトルク係数に影響を及ぼさないことがわかった。また算定法にて,塑性域の最大トルク係数と弾性域の最大トルク係数の比をγmax,塑性域の最小トルク係数と弾性域の最小トルク係数の比をγminと新たに定義し,それぞれはワッシャーのめり込みが進展す...

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Published in木材学会誌 Vol. 63; no. 4; pp. 162 - 175
Main Authors 若島, 嘉朗, 藤澤, 泰士, 清水, 秀丸, 北守, 顕久, 松原, 独歩, 石川, 浩一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本木材学会 2017
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ISSN0021-4795
1880-7577
DOI10.2488/jwrs.63.162

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Summary:木材のボルト接合において,締付けトルクと締付け軸力の関係をバイリニアモデルとし,塑性域締付け軸力を管理するための締付けトルク算定法を提案した。そしてワッシャーの辺長比を7.8から18.8の範囲でパラメータとした12種類のワッシャーを対象としたスギ―ボルト接合の締付け実験を行い,提案算定法による計算値を検証した。結果,辺長比7.8から16.0の範囲では,弾性範囲のトルク係数に影響を及ぼさないことがわかった。また算定法にて,塑性域の最大トルク係数と弾性域の最大トルク係数の比をγmax,塑性域の最小トルク係数と弾性域の最小トルク係数の比をγminと新たに定義し,それぞれはワッシャーのめり込みが進展するに伴い変動することがわかった。また辺長比10.0,10.9,7.8の条件下においてγmax,γminを設定し本算定法によってトルク算定することで,塑性域締付け軸力を得られることがわかった。
ISSN:0021-4795
1880-7577
DOI:10.2488/jwrs.63.162