CAR-T細胞療法により出現した喉頭浮腫の2例

CAR(Chimeric antigen receptor)-T細胞療法は血液悪性疾患に対する新しい治療法である。CAR-T細胞療法の主な有害事象としてサイトカイン放出症候群(CRS:cytokine release syndrome),中枢神経毒性が挙げられ,CRSは発熱,低血圧,播種性血管内凝固症候群,血球貪食症候群,急性呼吸窮迫症候群等が出現することが一般的に知られている。CRSとしての喉頭浮腫の報告はわずかであるが,喉頭浮腫をきたした場合,致死的な合併症につながる可能性がある。今回われわれはCAR-T細胞療法後に喉頭浮腫をきたした2症例を経験したため報告する。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 34; no. 1; pp. 113 - 117
Main Authors 佐々木, 憲人, 藤井, 慶太郎, 田渕, 経司, 松本, 信, 中山, 雅博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2024
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Summary:CAR(Chimeric antigen receptor)-T細胞療法は血液悪性疾患に対する新しい治療法である。CAR-T細胞療法の主な有害事象としてサイトカイン放出症候群(CRS:cytokine release syndrome),中枢神経毒性が挙げられ,CRSは発熱,低血圧,播種性血管内凝固症候群,血球貪食症候群,急性呼吸窮迫症候群等が出現することが一般的に知られている。CRSとしての喉頭浮腫の報告はわずかであるが,喉頭浮腫をきたした場合,致死的な合併症につながる可能性がある。今回われわれはCAR-T細胞療法後に喉頭浮腫をきたした2症例を経験したため報告する。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.34.113