高齢誤嚥性肺炎患者のペースト食誤嚥に対する二段階トロミ水テストの有用性

【目的】ペースト食誤嚥を検出するためのベッドサイドテスト「二段階トロミ水テスト」の高齢誤嚥性肺炎患者に対する有用性を検証する。 【対象及び方法】咽頭期嚥下障害が疑われリハビリテーション科が介入を要した高齢誤嚥性肺炎患者80人を対象とした。検査は身体所見観察に重点をおいたプレテストを実施した後、トロミ水を用いたトロミ水飲みテストを行う二段階にて実施した。その後、ペースト食を用いた嚥下内視鏡検査を実施、検査の有用性を検証した。 【結果】ペースト食誤嚥に対する検査の感度は93.9%、特異度は83.0%だった。また対照として同じプロトコールをトロミ水ではなく水を用いて実施したところ、特異度が74.5%...

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Published in静脈経腸栄養 Vol. 27; no. 4; pp. 1063 - 1069
Main Authors 濱, 裕宣, 山田, 高広, 新見, 昌央, 平本, 淳, 百崎, 良, 小沼, 宗大, 種村, 陽子, 田部井, 功
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈経腸栄養学会 2012
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ISSN1344-4980
1881-3623
DOI10.11244/jjspen.27.1063

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Summary:【目的】ペースト食誤嚥を検出するためのベッドサイドテスト「二段階トロミ水テスト」の高齢誤嚥性肺炎患者に対する有用性を検証する。 【対象及び方法】咽頭期嚥下障害が疑われリハビリテーション科が介入を要した高齢誤嚥性肺炎患者80人を対象とした。検査は身体所見観察に重点をおいたプレテストを実施した後、トロミ水を用いたトロミ水飲みテストを行う二段階にて実施した。その後、ペースト食を用いた嚥下内視鏡検査を実施、検査の有用性を検証した。 【結果】ペースト食誤嚥に対する検査の感度は93.9%、特異度は83.0%だった。また対照として同じプロトコールをトロミ水ではなく水を用いて実施したところ、特異度が74.5%と低下した。また検査は10分以内に施行可能であり、検査による有害事象はなかった。 【結論】高齢誤嚥性肺炎患者のペースト食誤嚥に対するトロミ水を用いた本検査は水を用いた場合に比べ感度に遜色なく、特異度は改善され有用性が確認された。
ISSN:1344-4980
1881-3623
DOI:10.11244/jjspen.27.1063