上部消化管の内科的処置後に環境菌由来グラム陰性桿菌による菌血症を認めた2症例

上部消化管の内科的処置後に環境菌由来グラム陰性桿菌による菌血症を認めた2症例を経験した.症例1は頸部食道癌患者で胃管の挿入手技後にEnterobacter cloacaeによる菌血症を認めた.症例2は食道静脈瘤に対して内視鏡的静脈瘤結紮術および内視鏡的硬化療法の施行後に,それぞれE. cloacae, Asaia lannensisによる菌血症の2エピソードを認めた.上部消化管の内科的処置後に発熱や悪寒戦慄,血圧低下といった患者状態を認めたとき,真の菌血症を疑い血液培養を確実に採取した上で,抗菌薬の投与を検討する必要があると考えられた....

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Published in日本環境感染学会誌 Vol. 28; no. 2; pp. 109 - 113
Main Authors 草場, 耕二, 福岡, 麻美, 濱田, 洋平, 永田, 正喜, 曲渕, 裕樹, 青木, 洋介, 永沢, 善三, 金子, ゆかり
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本環境感染学会 2013
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ISSN1882-532X
1883-2407
DOI10.4058/jsei.28.109

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Summary:上部消化管の内科的処置後に環境菌由来グラム陰性桿菌による菌血症を認めた2症例を経験した.症例1は頸部食道癌患者で胃管の挿入手技後にEnterobacter cloacaeによる菌血症を認めた.症例2は食道静脈瘤に対して内視鏡的静脈瘤結紮術および内視鏡的硬化療法の施行後に,それぞれE. cloacae, Asaia lannensisによる菌血症の2エピソードを認めた.上部消化管の内科的処置後に発熱や悪寒戦慄,血圧低下といった患者状態を認めたとき,真の菌血症を疑い血液培養を確実に採取した上で,抗菌薬の投与を検討する必要があると考えられた.
ISSN:1882-532X
1883-2407
DOI:10.4058/jsei.28.109