膀胱留置カテーテルによる膀胱穿孔の1例
症例は77歳, 男性. 意識障害で当院内科に入院加療中であった. 膀胱留置カテーテル交換後より発熱と腹痛が出現した. 腹部は板状硬で, CT上, 肝周囲にfree airを, Morison窩に腹水を認めたため, 上部消化管穿孔の疑いで同日緊急手術を施行した. 消化管には明らかな穿孔を認めず, 膀胱留置カテーテルがバルーンの拡張した状態で膀胱を貫通していた. 穿孔部を縫合閉鎖し手術を終了した. 膀胱留置カテーテル挿入による膀胱穿孔は稀であり, 若干の文献的考察を加えて報告する....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 68; no. 5; pp. 1304 - 1307 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2007
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.68.1304 |
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Summary: | 症例は77歳, 男性. 意識障害で当院内科に入院加療中であった. 膀胱留置カテーテル交換後より発熱と腹痛が出現した. 腹部は板状硬で, CT上, 肝周囲にfree airを, Morison窩に腹水を認めたため, 上部消化管穿孔の疑いで同日緊急手術を施行した. 消化管には明らかな穿孔を認めず, 膀胱留置カテーテルがバルーンの拡張した状態で膀胱を貫通していた. 穿孔部を縫合閉鎖し手術を終了した. 膀胱留置カテーテル挿入による膀胱穿孔は稀であり, 若干の文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.68.1304 |