麻酔記録の医事法制的問題点についての考察

近年, 麻酔をめぐっての医事紛争がみられるようになってきた. 今回われわれは, 麻酔科医として 「麻酔記録が医事法制上いかなる意義を有するか」 検討を試みた. 1) 現在複数の麻酔科認定病院において用いられている麻酔記録 (含麻酔前後記録) を集め, その医事法制的問題点について考察した. 2) さらに昨今の電子カルテ化の動きに合わせて, 電子化麻酔記録の実際とその医事法制的問題点についても考察した. 3) 全般的に, 麻酔前記録については充実していた. しかし麻酔中および麻酔後記録はインシデント等の記載スペースが不十分であり, 今後の改善検討が望まれる....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 26; no. 7; pp. 734 - 741
Main Authors 野坂, 修一, 嶋田, 文彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2006
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.26.734

Cover

More Information
Summary:近年, 麻酔をめぐっての医事紛争がみられるようになってきた. 今回われわれは, 麻酔科医として 「麻酔記録が医事法制上いかなる意義を有するか」 検討を試みた. 1) 現在複数の麻酔科認定病院において用いられている麻酔記録 (含麻酔前後記録) を集め, その医事法制的問題点について考察した. 2) さらに昨今の電子カルテ化の動きに合わせて, 電子化麻酔記録の実際とその医事法制的問題点についても考察した. 3) 全般的に, 麻酔前記録については充実していた. しかし麻酔中および麻酔後記録はインシデント等の記載スペースが不十分であり, 今後の改善検討が望まれる.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.26.734