胸部悪性腫瘍の手術時に生じた反回神経麻痺に対する迷走神経―反回神経吻合術
肺癌5例と悪性胸膜中皮腫1例の根治術時に胸腔内迷走神経を切除したために反回神経麻痺が生じた.これによる主な症状は嗄声と発声時間の短縮,誤嚥であり,退院後のQOLを低下させる大きな要因である.我々はこれに対して,胸部の術後2から5ヵ月後に頚部の反回神経と迷走神経を直接吻合する迷走神経―反回神経吻合を行った.悪性胸膜中皮腫の再発1例を除く5例で神経吻合後3から6ヵ月で発声の回復,誤嚥が軽快した....
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Published in | 日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 27; no. 5; pp. 542 - 546 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
2013
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Subjects | |
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ISSN | 0919-0945 1881-4158 |
DOI | 10.2995/jacsurg.27.542 |
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Summary: | 肺癌5例と悪性胸膜中皮腫1例の根治術時に胸腔内迷走神経を切除したために反回神経麻痺が生じた.これによる主な症状は嗄声と発声時間の短縮,誤嚥であり,退院後のQOLを低下させる大きな要因である.我々はこれに対して,胸部の術後2から5ヵ月後に頚部の反回神経と迷走神経を直接吻合する迷走神経―反回神経吻合を行った.悪性胸膜中皮腫の再発1例を除く5例で神経吻合後3から6ヵ月で発声の回復,誤嚥が軽快した. |
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ISSN: | 0919-0945 1881-4158 |
DOI: | 10.2995/jacsurg.27.542 |