癌化学療法目的の皮下埋没型中心静脈カテーテル断裂の2例

化学療法目的で右鎖骨下静脈に留置した皮下埋没型中心静脈留置カテーテル(BARD社)の圧挫滅が原因と考えられる断裂を2例経験したので報告する.症例Iは60代男性でS状結腸癌肝転移,カテーテル留置期間は216日,先端は左肺動脈末梢に迷入していた.Catheter intervention(CI)を試みたが可動性が消失しており摘出は出来なかった.症例IIは70代男性でS状結腸癌肝転移,留置期間は818日,先端は左肺動脈に迷入し,CIで透視下に摘出した.症例I,IIともカテーテル切断面が圧挫されており,圧挫滅が断裂の原因と判断した.同カテーテルの留置例では断裂の危険性を念頭に置く必要性があると考えられ...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 70; no. 9; pp. 2628 - 2632
Main Authors 富永, 正寛, 具, 英成, 小南, 裕明, 楠, 信也, 大野, 伯和, 川崎, 健太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2009
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.70.2628

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Summary:化学療法目的で右鎖骨下静脈に留置した皮下埋没型中心静脈留置カテーテル(BARD社)の圧挫滅が原因と考えられる断裂を2例経験したので報告する.症例Iは60代男性でS状結腸癌肝転移,カテーテル留置期間は216日,先端は左肺動脈末梢に迷入していた.Catheter intervention(CI)を試みたが可動性が消失しており摘出は出来なかった.症例IIは70代男性でS状結腸癌肝転移,留置期間は818日,先端は左肺動脈に迷入し,CIで透視下に摘出した.症例I,IIともカテーテル切断面が圧挫されており,圧挫滅が断裂の原因と判断した.同カテーテルの留置例では断裂の危険性を念頭に置く必要性があると考えられた.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.70.2628