気管分岐下に発生した神経鞘腫の1手術例

症例は66歳男性.胸部異常陰影を指摘され精査を目的に当科を受診した.胸部CT,MRIでは左肺下葉に20 mm大腫瘤と気管分岐下に35 mm大腫瘤を認めた.FDG-PETでは肺腫瘤にFDG高集積を認めたが縦隔腫瘤には集積を認めなかった.術前画像診断の結果から左肺癌および縦隔腫瘍を疑った.肺腫瘤に対して左肺下葉切除術と縦隔リンパ節郭清術を行い,縦隔腫瘤に対しては摘出術を施行した.病理診断で左肺癌と神経鞘腫と診断した.左肺癌と稀な気管分岐下発生の神経鞘腫に対して手術を施行した1例を経験した....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 30; no. 2; pp. 164 - 168
Main Authors 山下, 誠, 浅野, 久敏, 柴崎, 隆正, 尾高, 真, 丸島, 秀樹, 森川, 利昭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 2016
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.30.164

Cover

Loading…
More Information
Summary:症例は66歳男性.胸部異常陰影を指摘され精査を目的に当科を受診した.胸部CT,MRIでは左肺下葉に20 mm大腫瘤と気管分岐下に35 mm大腫瘤を認めた.FDG-PETでは肺腫瘤にFDG高集積を認めたが縦隔腫瘤には集積を認めなかった.術前画像診断の結果から左肺癌および縦隔腫瘍を疑った.肺腫瘤に対して左肺下葉切除術と縦隔リンパ節郭清術を行い,縦隔腫瘤に対しては摘出術を施行した.病理診断で左肺癌と神経鞘腫と診断した.左肺癌と稀な気管分岐下発生の神経鞘腫に対して手術を施行した1例を経験した.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.30.164