15歳女性に発症した乳腺管状腺腫の1例

15歳, 女性に発症し, 術前に乳腺線維腺腫と診断された乳腺管状腺腫の1例を経験した. 症例は15歳, 女性. 右乳房腫瘤を主訴に当科外来を受診した. 初診時, 右乳房AB領域に25×23mmの腫瘤を触知し, MRI検査ではT2強調画像で高信号を呈する境界明瞭な腫瘤性病変を認めた. 穿刺吸引細胞診にて正常あるいは良性で, 乳腺線維腺腫と診断された. 経過観察にて増大傾向を認めたため, 腫瘍摘出術が施行された. 病理組織学的検査所見では二層構造が保たれた均一な腺管の増生がみられ, 乳腺管状腺腫と診断された. 乳腺管状腺腫は上皮性良性腫瘍で稀な疾患であり, 本邦報告例では15歳以下は本症例を含めて...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 68; no. 8; pp. 1914 - 1917
Main Authors 山岸, 喜代文, 春日, 好雄, 藤森, 芳郎, 伊藤, 勅子, 草間, 律, 五十嵐, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2007
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.68.1914

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Summary:15歳, 女性に発症し, 術前に乳腺線維腺腫と診断された乳腺管状腺腫の1例を経験した. 症例は15歳, 女性. 右乳房腫瘤を主訴に当科外来を受診した. 初診時, 右乳房AB領域に25×23mmの腫瘤を触知し, MRI検査ではT2強調画像で高信号を呈する境界明瞭な腫瘤性病変を認めた. 穿刺吸引細胞診にて正常あるいは良性で, 乳腺線維腺腫と診断された. 経過観察にて増大傾向を認めたため, 腫瘍摘出術が施行された. 病理組織学的検査所見では二層構造が保たれた均一な腺管の増生がみられ, 乳腺管状腺腫と診断された. 乳腺管状腺腫は上皮性良性腫瘍で稀な疾患であり, 本邦報告例では15歳以下は本症例を含めて3例のみで全体の6.7%と稀であった.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.68.1914