極めて稀な画像所見を示したmicronodular thymoma with lymphoid stromaの一例

Micronodular thymoma with lymphoid stromaは胸腺腫の中でも稀な組織亜型であり,その病態はあきらかになっていない.今回我々はmicronodular thymoma with lymphoid stromaの切除例を経験したので報告する.症例は67歳女性.糖尿病で他院に通院中,スクリーニング目的に撮影した胸部単純CTで前縦隔の結節を指摘され当科紹介となった.胸部造影CTで前縦隔に80×60×30 mm大の境界明瞭な多結節状の腫瘤を認めた.FDG-PETでは前縦隔に複数の集積亢進を認めた.腫瘍性病変が否定できないと考え手術を行った.仰臥位,両側アプローチで胸...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 33; no. 5; pp. 504 - 510
Main Authors 飯嶋, 由紀, 市之川, 一臣, 高桑, 康成, 道免, 寛充, 樋田, 泰浩, 山田, 秀久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.07.2019
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.33.504

Cover

More Information
Summary:Micronodular thymoma with lymphoid stromaは胸腺腫の中でも稀な組織亜型であり,その病態はあきらかになっていない.今回我々はmicronodular thymoma with lymphoid stromaの切除例を経験したので報告する.症例は67歳女性.糖尿病で他院に通院中,スクリーニング目的に撮影した胸部単純CTで前縦隔の結節を指摘され当科紹介となった.胸部造影CTで前縦隔に80×60×30 mm大の境界明瞭な多結節状の腫瘤を認めた.FDG-PETでは前縦隔に複数の集積亢進を認めた.腫瘍性病変が否定できないと考え手術を行った.仰臥位,両側アプローチで胸腔鏡下胸腺全摘を行った.病理学的にmicronodular thymoma with lymphoid stromaと診断された.経過良好で術後7日目に退院した.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.33.504