術前に神経原性腫瘍と診断して手術を行った胸壁原発海綿状血管腫の1例

胸壁原発の海綿状血管腫はまれである.今回我々は,術前に神経原性腫瘍と診断して手術を行った胸壁原発海綿状血管腫の1例を経験したので報告する.症例は60歳男性.平成26年2月の検診胸部CT検査で,増大傾向を伴う腫瘤影を指摘され当院紹介受診.単純CT検査で,左第4肋間に2.2 cm大,extrapleural signを伴う境界明瞭平滑な腫瘤影を認め,MRI検査ではT1強調像で低信号,T2強調像で高信号を呈し,辺縁部に造影効果を伴う腫瘍影として描出された.神経原性腫瘍を疑い,胸腔鏡下に腫瘤摘出術を施行したところ,病理組織学的所見にて海綿状血管腫と診断した....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 30; no. 4; pp. 498 - 502
Main Authors 宮谷内, 健吾, 池田, 淳一, 新関, 浩人, 宮坂, 大介, 新田, 健雄, 江畑, 信孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 2016
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.30.498

Cover

Loading…
More Information
Summary:胸壁原発の海綿状血管腫はまれである.今回我々は,術前に神経原性腫瘍と診断して手術を行った胸壁原発海綿状血管腫の1例を経験したので報告する.症例は60歳男性.平成26年2月の検診胸部CT検査で,増大傾向を伴う腫瘤影を指摘され当院紹介受診.単純CT検査で,左第4肋間に2.2 cm大,extrapleural signを伴う境界明瞭平滑な腫瘤影を認め,MRI検査ではT1強調像で低信号,T2強調像で高信号を呈し,辺縁部に造影効果を伴う腫瘍影として描出された.神経原性腫瘍を疑い,胸腔鏡下に腫瘤摘出術を施行したところ,病理組織学的所見にて海綿状血管腫と診断した.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.30.498