十二指腸球部に発生した低分化腺癌の1例

症例は53歳,男性.主訴は体重減少.半年間で15kgの体重減少を認めたため,当院受診.上部消化管内視鏡検査で十二指腸球部に2型の腫瘍を認め,生検でGroupV(印環細胞癌)と診断された.CT検査では十二指腸球部の壁肥厚を認めるものの,明らかな肝転移,リンパ節転移,腹水は認めなかった.手術は十二指腸球部を含む幽門側胃切除術および2群リンパ節郭清を行った.病理診断は低分化腺癌,se,ly2,v1,n+(No.1)であった.今回,稀な十二指腸低分化腺癌を経験したので,本邦報告例の検討から明らかになった臨床病理学的特徴とともに,報告する....

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 69; no. 7; pp. 1673 - 1677
Main Authors 安田, 一弘, 河野, 洋平, 北野, 正剛, 猪股, 雅史, 衛藤, 剛, 白石, 憲男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2008
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.69.1673

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Summary:症例は53歳,男性.主訴は体重減少.半年間で15kgの体重減少を認めたため,当院受診.上部消化管内視鏡検査で十二指腸球部に2型の腫瘍を認め,生検でGroupV(印環細胞癌)と診断された.CT検査では十二指腸球部の壁肥厚を認めるものの,明らかな肝転移,リンパ節転移,腹水は認めなかった.手術は十二指腸球部を含む幽門側胃切除術および2群リンパ節郭清を行った.病理診断は低分化腺癌,se,ly2,v1,n+(No.1)であった.今回,稀な十二指腸低分化腺癌を経験したので,本邦報告例の検討から明らかになった臨床病理学的特徴とともに,報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.69.1673