高度石灰化を伴う異型大動脈縮窄症に対し腋窩動脈-腸骨動脈バイパス術を施行した1例
症例は66歳女性,異型大動脈縮窄症に起因する高血圧性心不全と間歇性跛行が進行したため,腋窩動脈-両側腸骨動脈バイパス術を施行した.術後は減圧効果を得られ,心不全は改善しBNPも低下した.ABIも著明に改善し間歇性跛行は消失した.本疾患には大動脈-大動脈バイパス術の報告が多いが,本術式は,低侵襲で一定の効果を得ることができた.一方で,長期開存性・腹部臓器灌流の観点から,上肢血圧・ABI・腎血流に注意して,厳重なフォローアップが必須である....
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Published in | 日本心臓血管外科学会雑誌 Vol. 38; no. 3; pp. 229 - 231 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
2009
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Subjects | |
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ISSN | 0285-1474 1883-4108 |
DOI | 10.4326/jjcvs.38.229 |
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Summary: | 症例は66歳女性,異型大動脈縮窄症に起因する高血圧性心不全と間歇性跛行が進行したため,腋窩動脈-両側腸骨動脈バイパス術を施行した.術後は減圧効果を得られ,心不全は改善しBNPも低下した.ABIも著明に改善し間歇性跛行は消失した.本疾患には大動脈-大動脈バイパス術の報告が多いが,本術式は,低侵襲で一定の効果を得ることができた.一方で,長期開存性・腹部臓器灌流の観点から,上肢血圧・ABI・腎血流に注意して,厳重なフォローアップが必須である. |
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ISSN: | 0285-1474 1883-4108 |
DOI: | 10.4326/jjcvs.38.229 |