中心静脈カテーテル挿入4日後に椎骨動脈への誤挿入が判明した1症例

中心静脈カテーテル挿入は, 救急・集中治療領域において欠かすことのできない処置の一つであるが, 近年, そのカテーテル挿入・留置・管理に伴う事故はインシデント・アクシデントレポートとして取り上げられることも多い. 今回, 中心静脈カテーテルを挿入し, 4日後に椎骨動脈への誤挿入が判明した症例を経験した. 明らかな神経学的合併症を併発することはなかったが, 動脈穿刺, 動脈への薬剤誤注入などの機械的合併症は, 時に重篤な事態に至ることもある. そのため中心静脈カテーテルの挿入・留置に関する統一された適切な確認方法を確立し, また施行する医師も正しい知識, 合併症に対する認識を身につけることが重要...

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 27; no. 7; pp. 723 - 727
Main Authors 槇田, 徹次, 前川, 拓治, 澄川, 耕二, 趙, 成三, 原, 哲也, 吉富, 修
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2007
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.27.723

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Summary:中心静脈カテーテル挿入は, 救急・集中治療領域において欠かすことのできない処置の一つであるが, 近年, そのカテーテル挿入・留置・管理に伴う事故はインシデント・アクシデントレポートとして取り上げられることも多い. 今回, 中心静脈カテーテルを挿入し, 4日後に椎骨動脈への誤挿入が判明した症例を経験した. 明らかな神経学的合併症を併発することはなかったが, 動脈穿刺, 動脈への薬剤誤注入などの機械的合併症は, 時に重篤な事態に至ることもある. そのため中心静脈カテーテルの挿入・留置に関する統一された適切な確認方法を確立し, また施行する医師も正しい知識, 合併症に対する認識を身につけることが重要である.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.27.723