リンパ性間質を伴う小結節性胸腺腫の2手術例

【症例1】59歳男性.CT検診で前縦隔腫瘤を指摘された.CTで不均一に濃染される15 mm大の軟部濃度結節を認めた.MRIでT1強調・T2強調画像とも低信号を呈する陰影を認め,高濃度のタンパク質を含む囊胞もしくは胸腺腫疑いとして胸腔鏡下縦隔腫瘍摘出術を施行し,リンパ性間質を伴う小結節性胸腺腫(MNT)と診断した.【症例2】63歳男性.直腸癌術後で,前縦隔腫瘍と直腸癌の肺転移を疑う陰影を認め当科紹介となる.CTで縦隔に淡く濃染され増大傾向の13 mm大の結節と右肺下葉に小結節を認めた.MRIで縦隔にT1強調・T2強調画像とも低信号を呈する境界明瞭な陰影を認め,淡く均一に造影された.胸腺腫疑いと直...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 34; no. 2; pp. 166 - 170
Main Authors 岡本, 卓, 喜田, 裕介, 徳永, 義昌
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.03.2020
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.34.166

Cover

More Information
Summary:【症例1】59歳男性.CT検診で前縦隔腫瘤を指摘された.CTで不均一に濃染される15 mm大の軟部濃度結節を認めた.MRIでT1強調・T2強調画像とも低信号を呈する陰影を認め,高濃度のタンパク質を含む囊胞もしくは胸腺腫疑いとして胸腔鏡下縦隔腫瘍摘出術を施行し,リンパ性間質を伴う小結節性胸腺腫(MNT)と診断した.【症例2】63歳男性.直腸癌術後で,前縦隔腫瘍と直腸癌の肺転移を疑う陰影を認め当科紹介となる.CTで縦隔に淡く濃染され増大傾向の13 mm大の結節と右肺下葉に小結節を認めた.MRIで縦隔にT1強調・T2強調画像とも低信号を呈する境界明瞭な陰影を認め,淡く均一に造影された.胸腺腫疑いと直腸癌の転移性肺腫瘍疑いとして胸腔鏡下縦隔腫瘍摘出術と右肺下葉部分切除を施行し,MNTと直腸癌の転移性肺腫瘍と診断した.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.34.166