孤立性胸壁転移をきたした卵巣癌の1切除例

症例は63歳女性.卵巣癌に対し子宮全摘及び両側付属器切除手術及び補助化学療法を施行後経過観察されていた.術後1年目の胸部CTで右第5肋軟骨直下に胸膜結節を認めた.腫瘍は経時的に増大し,CTで右第5肋間筋,横隔膜に進展するも肋骨や肋軟骨の融解像を認めなかった.右胸壁切除及び横隔膜部分切除,中葉部分切除を施行した.病理検査で卵巣癌の胸壁転移と診断した.術後補助化学療法を施行し,6年経過するが無再発生存中である.卵巣癌の孤立性胸壁転移に対し,外科切除後も長期生存がえられた稀な症例を経験したので報告する....

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 34; no. 2; pp. 111 - 115
Main Authors 永田, 秀樹, 北原, 直人, 土井, 貴司, 大倉, 英司, 太田, 三徳, 門田, 嘉久
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.03.2020
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.34.111

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Summary:症例は63歳女性.卵巣癌に対し子宮全摘及び両側付属器切除手術及び補助化学療法を施行後経過観察されていた.術後1年目の胸部CTで右第5肋軟骨直下に胸膜結節を認めた.腫瘍は経時的に増大し,CTで右第5肋間筋,横隔膜に進展するも肋骨や肋軟骨の融解像を認めなかった.右胸壁切除及び横隔膜部分切除,中葉部分切除を施行した.病理検査で卵巣癌の胸壁転移と診断した.術後補助化学療法を施行し,6年経過するが無再発生存中である.卵巣癌の孤立性胸壁転移に対し,外科切除後も長期生存がえられた稀な症例を経験したので報告する.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.34.111