Ziostation2による単純CTからの肺血管3D-CT作成法

3D医用ワークステーションの普及により,CT画像の三次元化が容易になった.血管走行のバリエーションが多い肺外科手術では,肺動静脈を分離した三次元画像を用いたシミュレーションは広く行われている.しかし,現在国内で販売されているワークステーションは,肺動静脈を分離した三次元画像作成のために原則造影CTを必要とし,喘息,アレルギー,腎機能低下症例等において,その施行が躊躇される場合,作成は困難であった.近年,呼吸器分野におけるワークステーション利用法の一つとして,末梢肺野病変に対する気管支鏡検査における仮想気管支鏡が,代表例として挙げられるが,こちらは,気管・気管支内の空気,含気のある肺組織を陰性造...

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 33; no. 5; pp. 578 - 586
Main Authors 重信, 敬夫, 田島, 敦志, 塙, 龍太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 15.07.2019
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.33.578

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Summary:3D医用ワークステーションの普及により,CT画像の三次元化が容易になった.血管走行のバリエーションが多い肺外科手術では,肺動静脈を分離した三次元画像を用いたシミュレーションは広く行われている.しかし,現在国内で販売されているワークステーションは,肺動静脈を分離した三次元画像作成のために原則造影CTを必要とし,喘息,アレルギー,腎機能低下症例等において,その施行が躊躇される場合,作成は困難であった.近年,呼吸器分野におけるワークステーション利用法の一つとして,末梢肺野病変に対する気管支鏡検査における仮想気管支鏡が,代表例として挙げられるが,こちらは,気管・気管支内の空気,含気のある肺組織を陰性造影剤として単純CTから作成されることが多い.肺血管周囲にも空気が存在することに着目したところ,単純CTからでも肺動静脈を分離した三次元画像作成が可能となったため,その方法について述べる.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.33.578