小児病院のNST介入症例から見えてきたこと

当院のNSTが活動を開始した2008年4月より2011年7月までに介入した患者35名の栄養管理について後方視的に検討した。患者の年齢は平均9.1歳 (0~27歳) で、約半数は神経疾患を有していた。介入内容は、栄養剤の変更34%、栄養投与法の変更19%、微量元素欠乏等の合併症の予防17%、投与量の適正化12%、経口栄養剤の付加7%、PEGの推奨5%であった。NST介入により栄養管理法の変更は32例 (91%) に行われた。NST介入後に投与された経腸栄養剤は重複例を含めると消化態栄養剤11例、半消化態栄養剤15例 (うち薬品13例) であった。消化態栄養剤が投与された11例中9例は在宅経管栄養...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in静脈経腸栄養 Vol. 28; no. 6; pp. 1269 - 1273
Main Authors 伴, 尚子, 馬原, 靖明, 山内, 健, 内田, 悠紀, スビヤント, ケイジ, 青木, 智子, 下村, 瑞代, 池田, 隆史
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本静脈経腸栄養学会 2013
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1344-4980
1881-3623
DOI10.11244/jjspen.28.1269

Cover

More Information
Summary:当院のNSTが活動を開始した2008年4月より2011年7月までに介入した患者35名の栄養管理について後方視的に検討した。患者の年齢は平均9.1歳 (0~27歳) で、約半数は神経疾患を有していた。介入内容は、栄養剤の変更34%、栄養投与法の変更19%、微量元素欠乏等の合併症の予防17%、投与量の適正化12%、経口栄養剤の付加7%、PEGの推奨5%であった。NST介入により栄養管理法の変更は32例 (91%) に行われた。NST介入後に投与された経腸栄養剤は重複例を含めると消化態栄養剤11例、半消化態栄養剤15例 (うち薬品13例) であった。消化態栄養剤が投与された11例中9例は在宅経管栄養成分栄養法の加算が算定されていた。薬品の経腸栄養剤は経済的な理由で選択されており、消化態栄養剤は在宅経管栄養成分栄養法の算定を目的としたものがあった。2012年4月より小児経管栄養加算が新設され、今後は児の病態に即した適切な栄養剤が選択されることが期待される。
ISSN:1344-4980
1881-3623
DOI:10.11244/jjspen.28.1269