脳腱黄色腫に微小変化型ネフローゼ症候群を合併した1例
脳腱黄色腫(cerebrotendinous xanthomatosis, CTX)はステロール27位水酸化酵素の障害による脂質代謝異常を呈す,常染色体劣性遺伝の稀な疾患である.今回,我々はCTXの経過中に微小変化型ネフローゼ症候群を合併した症例を経験した.プレドニゾロンの投与のみでは不完全寛解I型までしか改善せず,プレドニゾロンの漸減に伴い再燃したが,LDLアフェレーシスの併用で血清コレスタノール値が低下し完全寛解となった.本例では脂質代謝異常とネフローゼ症候群の発症機序に何らかの関連が疑われた....
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Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 96; no. 1; pp. 150 - 152 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
2007
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5384 1883-2083 |
DOI | 10.2169/naika.96.150 |
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Summary: | 脳腱黄色腫(cerebrotendinous xanthomatosis, CTX)はステロール27位水酸化酵素の障害による脂質代謝異常を呈す,常染色体劣性遺伝の稀な疾患である.今回,我々はCTXの経過中に微小変化型ネフローゼ症候群を合併した症例を経験した.プレドニゾロンの投与のみでは不完全寛解I型までしか改善せず,プレドニゾロンの漸減に伴い再燃したが,LDLアフェレーシスの併用で血清コレスタノール値が低下し完全寛解となった.本例では脂質代謝異常とネフローゼ症候群の発症機序に何らかの関連が疑われた. |
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ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.96.150 |