シロスタゾールが著効を呈したhemodynamic TIAの1例

症例は45歳,男性.約4年前に頭部MRAで無症候性の左中大脳動脈主幹部狭窄を指摘され,以後,降圧薬にアスピリンを追加し治療継続していた.2週間前から急に右半身に一過性の感覚障害発作が頻発,hemodynamic TIAと診断し,降圧薬を漸減中止するも発作頻度は不変であった.昇圧薬使用も考慮したが,洞性徐脈を伴っていたため,抗血小板作用に加え脈拍上昇作用を期待してシロスタゾールを追加投与したところ,脈拍数増加と共に,その2日後よりTIAは完全に消失した....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 96; no. 11; pp. 2529 - 2531
Main Authors 山下, 順章, 志田, 憲彦, 尾原, 麻耶, 長柄, 祐子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2007
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.96.2529

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Summary:症例は45歳,男性.約4年前に頭部MRAで無症候性の左中大脳動脈主幹部狭窄を指摘され,以後,降圧薬にアスピリンを追加し治療継続していた.2週間前から急に右半身に一過性の感覚障害発作が頻発,hemodynamic TIAと診断し,降圧薬を漸減中止するも発作頻度は不変であった.昇圧薬使用も考慮したが,洞性徐脈を伴っていたため,抗血小板作用に加え脈拍上昇作用を期待してシロスタゾールを追加投与したところ,脈拍数増加と共に,その2日後よりTIAは完全に消失した.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.96.2529