声門から気管支にかけて著明な粘膜所見を認めたIgG4関連疾患の1例

44歳,女性.両側多発浸潤影及び両側涙腺・顎下腺腫脹・左腎腫瘍を指摘され,当院を紹介受診.血清IgG4は1,440 mg/dlと高値を認め,気管支鏡検査にて右声帯下唇及び両側気管支に白色隆起性病変,粘膜肥厚に伴い,喉頭部に狭窄を認めた.肺組織よりIgG4関連疾患(IgG4-related disease:IgG4-RD)の診断に至った.ステロイド投与にて左腎腫瘍以外の病変は著明に改善を認めた.IgG4関連疾患に伴う特徴的な気管支鏡所見を経験し,その後の腎病変経過を含め,文献的考察を加えて報告する....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 107; no. 4; pp. 753 - 761
Main Authors 石井, 尚, 井部, 達也, 児玉, 裕章, 濵元, 陽一郎, 溝上, 大輔, 島田, 哲也, 竹迫, 直樹, 仲村, 秀俊, 成宮, 学
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.04.2018
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Summary:44歳,女性.両側多発浸潤影及び両側涙腺・顎下腺腫脹・左腎腫瘍を指摘され,当院を紹介受診.血清IgG4は1,440 mg/dlと高値を認め,気管支鏡検査にて右声帯下唇及び両側気管支に白色隆起性病変,粘膜肥厚に伴い,喉頭部に狭窄を認めた.肺組織よりIgG4関連疾患(IgG4-related disease:IgG4-RD)の診断に至った.ステロイド投与にて左腎腫瘍以外の病変は著明に改善を認めた.IgG4関連疾患に伴う特徴的な気管支鏡所見を経験し,その後の腎病変経過を含め,文献的考察を加えて報告する.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.107.753