肺粘表皮癌の3切除例~本邦報告例33例の検討

肺粘表皮癌は比較的稀な腫瘍であるが,我々は3例を経験することができたため報告する.症例1は51歳の女性で,主訴は咳と喀痰.右下葉原発肺癌の診断で右肺摘除術を施行した.高悪性度粘表皮癌と診断したが,術後1ヵ月で再発し1年半で永眠した.症例2は16歳の女性で,健診で異常を指摘された.術中,粘表皮癌の診断で,右下葉切除術を施行した.術後,低悪性度粘表皮癌と診断した.その後再発なく経過している.症例3は54歳の女性で,人間ドックで異常を指摘された.術中,腺癌の診断で,右下葉切除術を施行した.術後,低悪性度粘表皮癌と診断した.再発なく経過している.以上の3症例に,最近10年間の本邦報告30例を加えた33...

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Published in日本呼吸器外科学会雑誌 Vol. 27; no. 7; pp. 841 - 847
Main Authors 西村, 秀紀, 山田, 響子, 近藤, 竜一, 蔵井, 誠, 小沢, 恵介, 有村, 隆明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会 2013
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ISSN0919-0945
1881-4158
DOI10.2995/jacsurg.27.841

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Summary:肺粘表皮癌は比較的稀な腫瘍であるが,我々は3例を経験することができたため報告する.症例1は51歳の女性で,主訴は咳と喀痰.右下葉原発肺癌の診断で右肺摘除術を施行した.高悪性度粘表皮癌と診断したが,術後1ヵ月で再発し1年半で永眠した.症例2は16歳の女性で,健診で異常を指摘された.術中,粘表皮癌の診断で,右下葉切除術を施行した.術後,低悪性度粘表皮癌と診断した.その後再発なく経過している.症例3は54歳の女性で,人間ドックで異常を指摘された.術中,腺癌の診断で,右下葉切除術を施行した.術後,低悪性度粘表皮癌と診断した.再発なく経過している.以上の3症例に,最近10年間の本邦報告30例を加えた33例を集計し,その臨床的特徴を検討し,今後の課題につき考察した.
ISSN:0919-0945
1881-4158
DOI:10.2995/jacsurg.27.841