抗うつ薬投与中に精神症状を示した1症例

21歳の女性で, 左下肢のCRPS type I に対し, 抗うつ薬投与中に精神症状を示した症例を経験した. 精神症状はおもに神経ブロック後に生じ, 3~4時間に及ぶせん妄状態を示した. 抗うつ薬増量後には, 神経ブロック時以外にも頻回に精神症状を認めるようになったが, 抗うつ薬中止後約2週間で消失した. 本症例の精神症状の発現機序は不明であるが, 抗うつ薬の副作用として精神症状が出現する可能性を考慮しなければならない....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 25; no. 3; pp. 237 - 242
Main Authors 橋本, 誠, 田中, 雅輝, 増田, 豊, 岡本, 健一郎, 信太, 賢治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2005
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.25.237

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Summary:21歳の女性で, 左下肢のCRPS type I に対し, 抗うつ薬投与中に精神症状を示した症例を経験した. 精神症状はおもに神経ブロック後に生じ, 3~4時間に及ぶせん妄状態を示した. 抗うつ薬増量後には, 神経ブロック時以外にも頻回に精神症状を認めるようになったが, 抗うつ薬中止後約2週間で消失した. 本症例の精神症状の発現機序は不明であるが, 抗うつ薬の副作用として精神症状が出現する可能性を考慮しなければならない.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.25.237