唾液アミラーゼ活性を指標に用いた歯科治療起因性ストレス反応の評価

歯科治療行為は,強い痛みや振動などを伴うため,患者に肉体的負担とともに不安感などの精神的負担を与えるといわれている。このような負担は生体に対してストレスを引き起こすため,歯科治療行為はストレッサーの一種であると考えられる。歯科治療行為中,歯科麻酔,超音波歯石削除,切削,フッ化物歯面塗布および笑気ガスを対象として,歯科治療前後のアミラーゼ活性を測定し,歯科治療行為が患者にどの程度ストレスを発生させているかを検討した。各歯科治療による唾液アミラーゼ活性の変化量は個人差が大きかったが,歯科治療行為はストレッサーであり,発生するストレスの大きさは,治療行為の種類および成人と子供間で異なることが示唆され...

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Published in日本健康医学会雑誌 Vol. 16; no. 4; pp. 3 - 8
Main Authors 上田, 円, 村田, ゆかり, 平田, 幸夫, 土田, 和彦, 中野, 潤三郎, 中里, 厚実, 穂坂, 賢, 安藤, 達彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康医学会 2008
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Summary:歯科治療行為は,強い痛みや振動などを伴うため,患者に肉体的負担とともに不安感などの精神的負担を与えるといわれている。このような負担は生体に対してストレスを引き起こすため,歯科治療行為はストレッサーの一種であると考えられる。歯科治療行為中,歯科麻酔,超音波歯石削除,切削,フッ化物歯面塗布および笑気ガスを対象として,歯科治療前後のアミラーゼ活性を測定し,歯科治療行為が患者にどの程度ストレスを発生させているかを検討した。各歯科治療による唾液アミラーゼ活性の変化量は個人差が大きかったが,歯科治療行為はストレッサーであり,発生するストレスの大きさは,治療行為の種類および成人と子供間で異なることが示唆された。
ISSN:1343-0025
2423-9828
DOI:10.20685/kenkouigaku.16.4_3