ライダー法による衣服類脱着等の日常動作における付着ダスト放出状況の実時間空間分布観察

衣服類に付着した種々のダストが, 居間でどのような挙動を示すかを知ることは, 健康管理の点で大変重要なことである. この目的のために, 室内で利用できる小型ライダーを開発した. ライダーはレーザーポインターとカメラから構成された. その動作を, 人工物 (繊維, スプレー, チョーク粉) を使って, 市販のパーティクルカウンターとの比較により実証した. 日常生活の各種動作 (衣服の着脱, 衣服を叩く或いは払う, 歩き回る) によって衣服から放出したダストの動きを, 高さと時間の変化として可視化した. 衣服類着脱という動作では, ズボンを脱ぐという動作が最も多くのダストを発生させた. 衣服を叩く...

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Published in日本家政学会誌 Vol. 72; no. 11; pp. 730 - 738
Main Authors 齊藤, 保典, 小林, 一樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本家政学会 2021
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ISSN0913-5227
1882-0352
DOI10.11428/jhej.72.730

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Summary:衣服類に付着した種々のダストが, 居間でどのような挙動を示すかを知ることは, 健康管理の点で大変重要なことである. この目的のために, 室内で利用できる小型ライダーを開発した. ライダーはレーザーポインターとカメラから構成された. その動作を, 人工物 (繊維, スプレー, チョーク粉) を使って, 市販のパーティクルカウンターとの比較により実証した. 日常生活の各種動作 (衣服の着脱, 衣服を叩く或いは払う, 歩き回る) によって衣服から放出したダストの動きを, 高さと時間の変化として可視化した. 衣服類着脱という動作では, ズボンを脱ぐという動作が最も多くのダストを発生させた. 衣服を叩くという動作も多くのダストを発生させたが, 拡散範囲は限定的であった. 払うという動作は, カウント値の小さなダストをより長く浮遊させた. 特に, 室内を歩き回る動作が, ダストの発生と拡散に最も影響を及ぼすことを, 数値的な画像として示すことができた.
ISSN:0913-5227
1882-0352
DOI:10.11428/jhej.72.730