事業所の規模の違いによる化学物質の管理・漏洩防止対策の比較

事業所の化学物質管理や災害時の漏洩防止対策について,従業員数(21人以上かどうか)と化学物質取扱量(対象化学物質を年間1t以上使っているかどうか)に基づいて,大規模事業所と小規模事業所とを比較した.大阪府下の21市町で化学物質取扱の可能性のある1,571ヵ所の事業所にアンケート用紙を送付し, 化学物質管理に係る年間費用,災害・事故対策の有無および対策の種類や対策を行っていない理由,化学物質管理に対するセミナーや講習会,業界団体が提供している化学物質対策資料の認知度等について質問し,比較した.292件の回答があり,有効回答率は20.2%であった.化学物質を1t 以上使用している事業所で比較すると...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in環境技術 Vol. 52; no. 4; pp. 210 - 219
Main Authors 水谷, 聡, 池田, 歩夢, 田和, 佑脩, 中村, 智, 矢吹, 芳教, 野呂, 和嗣, 小口, 正弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 環境技術学会 20.07.2023
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:事業所の化学物質管理や災害時の漏洩防止対策について,従業員数(21人以上かどうか)と化学物質取扱量(対象化学物質を年間1t以上使っているかどうか)に基づいて,大規模事業所と小規模事業所とを比較した.大阪府下の21市町で化学物質取扱の可能性のある1,571ヵ所の事業所にアンケート用紙を送付し, 化学物質管理に係る年間費用,災害・事故対策の有無および対策の種類や対策を行っていない理由,化学物質管理に対するセミナーや講習会,業界団体が提供している化学物質対策資料の認知度等について質問し,比較した.292件の回答があり,有効回答率は20.2%であった.化学物質を1t 以上使用している事業所で比較すると,小規模事業所では,セミナーや公開資料の認知度や漏洩防止対策を講じている事業所の割合も明らかに低かった.また化学物質管理部署があると,化学物質情報に関する認知度などが高まることも確認された.
ISSN:0388-9459
1882-8590
DOI:10.5956/jriet.52.4_210