当科における涙腺・涙囊癌の治療経験
涙腺癌・涙囊癌は比較的まれな疾患であるとされている。2015年から2022年までの7年間に当科で治療を行った涙腺癌・涙囊癌の7例のうち,全例において初診時には近医眼科にて慢性炎症が疑われた。初期の涙腺癌・涙囊癌の症状は慢性炎症との鑑別が困難であり,他科との連携が必要であると考えられた。また7例中3例に同側の耳下腺内リンパ節転移を認めた。耳下腺内リンパ節への転移の可能性も考慮し,手術計画を検討する必要があると考えられる。...
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Published in | 頭頸部外科 Vol. 34; no. 1; pp. 29 - 34 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
2024
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1349-581X 1884-474X |
DOI | 10.5106/jjshns.34.29 |
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Summary: | 涙腺癌・涙囊癌は比較的まれな疾患であるとされている。2015年から2022年までの7年間に当科で治療を行った涙腺癌・涙囊癌の7例のうち,全例において初診時には近医眼科にて慢性炎症が疑われた。初期の涙腺癌・涙囊癌の症状は慢性炎症との鑑別が困難であり,他科との連携が必要であると考えられた。また7例中3例に同側の耳下腺内リンパ節転移を認めた。耳下腺内リンパ節への転移の可能性も考慮し,手術計画を検討する必要があると考えられる。 |
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ISSN: | 1349-581X 1884-474X |
DOI: | 10.5106/jjshns.34.29 |