骨粗鬆症性椎体骨折に対する椎体形成+経皮的後方固定術の成績

[はじめに]椎体形成単独では安定性が危惧される症例に対して,椎体形成に加え経皮的後方固定を行った.低侵襲ではあるがスクリューがゆるみインプラント関連合併症を生じる可能性がある.[対象と方法]椎体形成に経皮的後方固定を施行し1年以上経過観察可能であった28例を対象とした.インプラント関連合併症,骨癒合率について調査した.[結果]患者背景は平均年齢82歳(男性10名,女性18名),骨折部位は第11胸椎2例,第12胸椎9例,第1腰椎10例,第2-5腰椎7例であった.インプラント関連合併症は39%(11/28)に認められ,隣接椎体骨折(スクリュー挿入部)6例,スクリュー椎体穿破3例,スクリュー皮下突出...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 74; no. 1; pp. 80 - 84
Main Authors 杉田, 敏明, 太田, 浩二, 金海, 光祐, 河野, 敦, 飯田, 圭一郎, 衛藤, 凱, 渡邊, 哲也, 原田, 岳, 矢野, 裕大
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2025
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.74.80

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Summary:[はじめに]椎体形成単独では安定性が危惧される症例に対して,椎体形成に加え経皮的後方固定を行った.低侵襲ではあるがスクリューがゆるみインプラント関連合併症を生じる可能性がある.[対象と方法]椎体形成に経皮的後方固定を施行し1年以上経過観察可能であった28例を対象とした.インプラント関連合併症,骨癒合率について調査した.[結果]患者背景は平均年齢82歳(男性10名,女性18名),骨折部位は第11胸椎2例,第12胸椎9例,第1腰椎10例,第2-5腰椎7例であった.インプラント関連合併症は39%(11/28)に認められ,隣接椎体骨折(スクリュー挿入部)6例,スクリュー椎体穿破3例,スクリュー皮下突出1例,セメント可動性1例であった.椎体癒合は14%(4/28)に認めた.[結論]椎体形成に経皮的後方固定を行った症例ではインプラント関連合併症を40%程度に認めており,術後経過には注意が必要である.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.74.80