投与量モニタリングによるバンコマイシン投与計画の支援

院内感染対策委員会において薬剤師が, 塩酸バンコマイシン (VCM) の血中濃度測定 (TDM) の必要性について説明し, VCM・TDMをシステム化した。 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) 感染患者にVCM投与が開始されると, 薬剤師が初期投与量・投与間隔・採血ポイントを決定し医師に連絡する。その後, 採血検体は当院の検査科経由で外注され, 血中濃度測定値より, 1-compartmentmodelに従い, 動態値を解析し適正な投与計画をたて, 医師に連絡し投与方法を決定するシステムである。 このシステムによりVCMにより高率に発病する腎障害を防止しえた3例につき報告し, VCM・...

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Published in日本農村医学会雑誌 Vol. 44; no. 1; pp. 40 - 46
Main Authors 寺町, ひとみ, 近澤, 豊, 森, 信一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 30.05.1995
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Summary:院内感染対策委員会において薬剤師が, 塩酸バンコマイシン (VCM) の血中濃度測定 (TDM) の必要性について説明し, VCM・TDMをシステム化した。 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌 (MRSA) 感染患者にVCM投与が開始されると, 薬剤師が初期投与量・投与間隔・採血ポイントを決定し医師に連絡する。その後, 採血検体は当院の検査科経由で外注され, 血中濃度測定値より, 1-compartmentmodelに従い, 動態値を解析し適正な投与計画をたて, 医師に連絡し投与方法を決定するシステムである。 このシステムによりVCMにより高率に発病する腎障害を防止しえた3例につき報告し, VCM・TDMの必要性を強調したい。
ISSN:0468-2513
1349-7421
DOI:10.2185/jjrm.44.40