電界砥粒制御技術を用いた新たな切断加工技術

半導体ウェ-ハの製造工程において,半導体インゴットからウェ-ハ状に切断する工程にワイヤ-ソ-が広く用いられている.一方,近年の省エネルギ-化のためにSiCやGaN,サファイアなど,Siよりも高硬度な材料が基板材料として用いられてきているが,切断加工に多くの時間を要し,加工コストも高くなっている.本研究では,切断用ワイヤ-工具に電界で砥粒を集めることによって,高い切断速度と良好な表面品位の両立化を狙う「電界スライシング技術」を提案する.本論では,原理検証実験をとおして電界スライシング技術の基礎特性を明らかにしたうえで,市販ワイヤ-ソ-への実装を試み,切断速度向上効果が得られたので,その結果につい...

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Published in砥粒加工学会誌 Vol. 66; no. 11; pp. 632 - 637
Main Authors 中村, 竜太, 越後谷, 正見, 細川, 遥花, 久住, 孝幸, 大久保, 義真, 池田, 洋, 赤上, 陽一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 砥粒加工学会 01.11.2022
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ISSN0914-2703
1880-7534
DOI10.11420/jsat.66.632

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Summary:半導体ウェ-ハの製造工程において,半導体インゴットからウェ-ハ状に切断する工程にワイヤ-ソ-が広く用いられている.一方,近年の省エネルギ-化のためにSiCやGaN,サファイアなど,Siよりも高硬度な材料が基板材料として用いられてきているが,切断加工に多くの時間を要し,加工コストも高くなっている.本研究では,切断用ワイヤ-工具に電界で砥粒を集めることによって,高い切断速度と良好な表面品位の両立化を狙う「電界スライシング技術」を提案する.本論では,原理検証実験をとおして電界スライシング技術の基礎特性を明らかにしたうえで,市販ワイヤ-ソ-への実装を試み,切断速度向上効果が得られたので,その結果について報告する.
ISSN:0914-2703
1880-7534
DOI:10.11420/jsat.66.632