経静脈高カロリー栄養施行中の深在性真菌症に対するfluconazoleの臨床的検討

1993年6月から1994年10月までの問に, 経静脈高カロリー栄養 (lntravenous hyperalimentation, IVH) 施行中, 深在性真菌症および深在性真菌症が強く疑われる血液疾患患者を除く内科病棟入院患者16例を対象として, fluconazoleを投与し, その有効性と安全性を検討した.16例の内訳は真菌血症9例, 尿路真菌症4例, 肺真菌症3例であった.安全性の評価は全例について行った.有効率は判定可能な14例において71.4%であった.副作用, 臨床検査値異常に重篤なものはなく, 安全性も高く, IVH施行中の深在性真菌症に対してfluconazoleは有用で...

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Published in感染症学雑誌 Vol. 70; no. 5; pp. 437 - 440
Main Authors 多々良, 一郎, 向野, 賢治, 武田, 誠司, 荒川, 規矩男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本感染症学会 20.05.1996
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ISSN0387-5911
1884-569X
DOI10.11150/kansenshogakuzasshi1970.70.437

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Summary:1993年6月から1994年10月までの問に, 経静脈高カロリー栄養 (lntravenous hyperalimentation, IVH) 施行中, 深在性真菌症および深在性真菌症が強く疑われる血液疾患患者を除く内科病棟入院患者16例を対象として, fluconazoleを投与し, その有効性と安全性を検討した.16例の内訳は真菌血症9例, 尿路真菌症4例, 肺真菌症3例であった.安全性の評価は全例について行った.有効率は判定可能な14例において71.4%であった.副作用, 臨床検査値異常に重篤なものはなく, 安全性も高く, IVH施行中の深在性真菌症に対してfluconazoleは有用であると考えられた.
ISSN:0387-5911
1884-569X
DOI:10.11150/kansenshogakuzasshi1970.70.437