早期にrituximabを使用した難治性血栓性血小板減少性紫斑病の1例

50代,男性.数日前からの血尿にて受診し,著明な血小板減少,LDH高値,腎障害を認め,即日入院.血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura:TTP)と考え,ステロイド薬投与,血漿交換を開始したが,第3病日に全身性痙攣,意識障害を来たし,人工呼吸器管理となった.連日血漿交換を行ったが状態改善せず,ADAMTS13活性感度以下,インヒビター高力価が判明し,第7病日からrituximabの投与を行った.連日の血漿交換施行下でようやく血小板増加,病状改善を得られ,以後,長期的に寛解を維持している....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 106; no. 1; pp. 99 - 106
Main Authors 市川, 聡, 氷室, 真仁, 沖津, 庸子, 福原, 規子, 渡邉, 真威, 八田, 俊介, 小林, 匡洋, 大西, 康, 松本, 雅則, 張替, 秀郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2017
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Summary:50代,男性.数日前からの血尿にて受診し,著明な血小板減少,LDH高値,腎障害を認め,即日入院.血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic thrombocytopenic purpura:TTP)と考え,ステロイド薬投与,血漿交換を開始したが,第3病日に全身性痙攣,意識障害を来たし,人工呼吸器管理となった.連日血漿交換を行ったが状態改善せず,ADAMTS13活性感度以下,インヒビター高力価が判明し,第7病日からrituximabの投与を行った.連日の血漿交換施行下でようやく血小板増加,病状改善を得られ,以後,長期的に寛解を維持している.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.106.99