摂食障害領域の学術情報提供による看護の高度化支援

看護師は医療消費者の健康に貢献するため,より質の高い学術情報から知識を得て,evidence-based practice (EBP)を実践する必要がある。しかし,適切な情報源を常に把握し,かつ多岐に亘る情報要求を満たす検索を行い,学術情報を入手することは難しい。本研究では,「若年女性の摂食障害」に関する質の高い学術情報を入手する過程を検証し,摂食障害領域における看護の高度化に資する学術情報のマッピングを行なった。このリソースマップには,学術文献データベースから見出したコアジャーナル及び学術雑誌の特集記事,診療ガイドライン,専門図書や一般図書,汎用性の高い事典・辞書,及びWebサイトを示した。...

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Published in日本健康医学会雑誌 Vol. 19; no. 1; pp. 23 - 30
Main Authors 富田, 美加, 岩澤, まり子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康医学会 2010
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Summary:看護師は医療消費者の健康に貢献するため,より質の高い学術情報から知識を得て,evidence-based practice (EBP)を実践する必要がある。しかし,適切な情報源を常に把握し,かつ多岐に亘る情報要求を満たす検索を行い,学術情報を入手することは難しい。本研究では,「若年女性の摂食障害」に関する質の高い学術情報を入手する過程を検証し,摂食障害領域における看護の高度化に資する学術情報のマッピングを行なった。このリソースマップには,学術文献データベースから見出したコアジャーナル及び学術雑誌の特集記事,診療ガイドライン,専門図書や一般図書,汎用性の高い事典・辞書,及びWebサイトを示した。さらに研究成果を記述した一次情報を探すための学術文献データベースである医中誌Webを,適切な検索式とともに示した。その結果,看護師に必要な摂食障害に関する専門知識の所在を概観することが可能となった。リソースマップ上に学術文献データベース及び検索式を示しているため,基本的な学術情報の入手に留まらず,個々の情報要求を満たす学術情報の検索による入手が容易となり, EBPの実践における適用力の向上に結びつく。すなわち,看護師の学術情報探索過程の効率化,ひいては看護活動の高度化を図る効果が期待される。
ISSN:1343-0025
2423-9828
DOI:10.20685/kenkouigaku.19.1_23