側頸部に発生した甲状舌管囊胞に乳頭癌の組織を認めた2例

甲状舌管囊胞は甲状腺の発生過程における遺残物であり,大部分は舌根部から甲状腺までの頸部正中に生じるが,まれに甲状舌管囊胞の側枝が遺残し,側頸部に発生することが報告されている。 今回,術前に側頸囊胞と診断し,術後の病理検査で甲状舌管囊胞側枝原発の乳頭癌と診断した2例を経験した。側頸部の囊胞性病変は大多数が側頸囊胞であるが,まれに甲状舌管囊胞原発癌が発生する可能性があり,術前に画像検査,FNA等で十分に評価を行うべきと考えられた。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in頭頸部外科 Vol. 25; no. 2; pp. 253 - 257
Main Authors 佐藤, 靖夫, 松﨑, 佐栄子, 羽生, 昇
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2015
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.25.253

Cover

Loading…
More Information
Summary:甲状舌管囊胞は甲状腺の発生過程における遺残物であり,大部分は舌根部から甲状腺までの頸部正中に生じるが,まれに甲状舌管囊胞の側枝が遺残し,側頸部に発生することが報告されている。 今回,術前に側頸囊胞と診断し,術後の病理検査で甲状舌管囊胞側枝原発の乳頭癌と診断した2例を経験した。側頸部の囊胞性病変は大多数が側頸囊胞であるが,まれに甲状舌管囊胞原発癌が発生する可能性があり,術前に画像検査,FNA等で十分に評価を行うべきと考えられた。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.25.253