弾性線維腫の2手術例
症例は58歳と60歳の男性.ともに右肩甲骨下部の腫瘤と疼痛を訴え来院した.いずれの症例でも肩甲骨下に弾性硬,境界不明瞭な腫瘤を触知した.胸部CTで低吸収域の腫瘤,胸部MRIでT1強調像・T2強調像ともに高信号域と低信号域が混在する腫瘤がみられた.発生部位と画像所見より弾性線維腫と診断し,腫瘤摘出術を施行した.病理組織は膠原繊維の増生と,elastic van Gieson stainで黒褐色に染まる弾性線維を認めたため,最終的に弾性線維腫と診断された.ともに疼痛は消失し,術後10カ月・5カ月再発はみられていない....
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 71; no. 3; pp. 859 - 862 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2010
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Subjects | |
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ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.71.859 |
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Summary: | 症例は58歳と60歳の男性.ともに右肩甲骨下部の腫瘤と疼痛を訴え来院した.いずれの症例でも肩甲骨下に弾性硬,境界不明瞭な腫瘤を触知した.胸部CTで低吸収域の腫瘤,胸部MRIでT1強調像・T2強調像ともに高信号域と低信号域が混在する腫瘤がみられた.発生部位と画像所見より弾性線維腫と診断し,腫瘤摘出術を施行した.病理組織は膠原繊維の増生と,elastic van Gieson stainで黒褐色に染まる弾性線維を認めたため,最終的に弾性線維腫と診断された.ともに疼痛は消失し,術後10カ月・5カ月再発はみられていない. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.71.859 |