腕神経叢由来の頸部神経鞘腫症例の検討

2005年4月から2013年6月までの間に当科で頸部神経鞘腫に対し,被膜間摘出術を施行した25例のうち腕神経叢由来であった7例を対象とし検討を行った。 術後の神経脱落症状を呈した症例は1例のみで3か月で改善しており,被膜間摘出術は有効であることが示された。 腕神経叢由来の神経鞘腫では,術後に上肢の知覚・運動障害をきたす可能性があり,患者の職業やQOLに重大な影響を及ぼすことがある。手術に際しては患者の不利益を考慮することと,十分なインフォームドコンセントそして手術経験が必要と考えられた。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 24; no. 2; pp. 189 - 193
Main Authors 嶋根, 俊和, 下鑪, 裕子, 中村, 泰介, 河村, 陽二郎, 池谷, 洋一, 高橋, 郷, 森, 智昭, 藤居, 直和, 五味渕, 寛, 小林, 斉
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2014
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Summary:2005年4月から2013年6月までの間に当科で頸部神経鞘腫に対し,被膜間摘出術を施行した25例のうち腕神経叢由来であった7例を対象とし検討を行った。 術後の神経脱落症状を呈した症例は1例のみで3か月で改善しており,被膜間摘出術は有効であることが示された。 腕神経叢由来の神経鞘腫では,術後に上肢の知覚・運動障害をきたす可能性があり,患者の職業やQOLに重大な影響を及ぼすことがある。手術に際しては患者の不利益を考慮することと,十分なインフォームドコンセントそして手術経験が必要と考えられた。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.24.189