眼窩吹き抜け骨折整復における単独/併用アプローチの比較と重症度分類作成

眼窩吹き抜け骨折の治療では,外眼筋の嵌頓,拘扼所見の有無により緊急手術の適応となるかを判断し,眼窩内容物の障害状況を考慮した適切な治療法を選択することが重要である。しかし,手術適応や重症度についての明確な指標が未だ存在せず,手術方法と合わせて議論の対象となっている。 当科では眼窩吹き抜け骨折の手術に内視鏡による経上顎洞法(犬歯窩切開)と顕微鏡を用いた経眼窩法(睫毛下切開)を組み合わせた併用アプローチを用いており,良好な術後成績を得ている。そこで過去20年間に当科で手術を施行した眼窩吹き抜け骨折症例を検討し,眼窩吹き抜け骨折の新たな重症度分類を以て併用アプローチの有用性について報告する。...

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Published in頭頸部外科 Vol. 29; no. 2; pp. 115 - 121
Main Authors 加藤, 永一, 斎藤, 杏子, 菅野, 真史, 成田, 憲彦, 藤枝, 重治, 徳永, 貴広, 大澤, 陽子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会 2019
Subjects
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ISSN1349-581X
1884-474X
DOI10.5106/jjshns.29.115

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Summary:眼窩吹き抜け骨折の治療では,外眼筋の嵌頓,拘扼所見の有無により緊急手術の適応となるかを判断し,眼窩内容物の障害状況を考慮した適切な治療法を選択することが重要である。しかし,手術適応や重症度についての明確な指標が未だ存在せず,手術方法と合わせて議論の対象となっている。 当科では眼窩吹き抜け骨折の手術に内視鏡による経上顎洞法(犬歯窩切開)と顕微鏡を用いた経眼窩法(睫毛下切開)を組み合わせた併用アプローチを用いており,良好な術後成績を得ている。そこで過去20年間に当科で手術を施行した眼窩吹き抜け骨折症例を検討し,眼窩吹き抜け骨折の新たな重症度分類を以て併用アプローチの有用性について報告する。
ISSN:1349-581X
1884-474X
DOI:10.5106/jjshns.29.115