大腸内視鏡下の吸引腸液培養にて診断し得たCampylobacter jejuni腸炎の1例

症例は発熱,下痢,腹痛を主訴に来院した70歳台女性.腹部超音波と採血検査から感染性腸炎を含めた急性腸炎を疑い便培養を3回提出するも病原菌陰性であった.その後,下痢症状持続のため大腸内視鏡を施行.回盲部に潰瘍性病変認め,同部位からの生検培養は病原菌陰性であったが,吸引便培養よりCampylobacter jejuniと診断し得た.便培養陰性の急性腸炎の診断においては,内視鏡検査も選択肢の一つであり,その際は,病変部の吸引便培養を追加すべきと考えられた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 99; no. 7; pp. 1653 - 1655
Main Authors 永田, 尚義, 津田, 尚法, 尾上, 淑子, 渡辺, 一弘, 新倉, 亮太, 忌部, 航, 小林, 正典, 横田, 悦子, 秋山, 純一, 上村, 直実
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2010
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Summary:症例は発熱,下痢,腹痛を主訴に来院した70歳台女性.腹部超音波と採血検査から感染性腸炎を含めた急性腸炎を疑い便培養を3回提出するも病原菌陰性であった.その後,下痢症状持続のため大腸内視鏡を施行.回盲部に潰瘍性病変認め,同部位からの生検培養は病原菌陰性であったが,吸引便培養よりCampylobacter jejuniと診断し得た.便培養陰性の急性腸炎の診断においては,内視鏡検査も選択肢の一つであり,その際は,病変部の吸引便培養を追加すべきと考えられた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.99.1653