皮膚筋炎に対するステロイド治療中に播種性糞線虫症を発症した1例

症例は16年前に南米から来日した男性.皮膚筋炎の診断でステロイドによる入院治療を行った.経過は順調で,第85病日に退院したが,退院6日後に発熱,下痢,低Na血症を生じて再入院となった.入院後,意識障害,呼吸不全,血小板減少を生じ,気管挿管,ICU管理となった.喀痰細胞診にて多数の線虫虫体を認め,糞便濾紙培養の結果,糞線虫と同定し,イベルメクチン投与により救命しえた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 99; no. 7; pp. 1659 - 1661
Main Authors 丹羽, 智宏, 金田, 和彦, 小林, 睦博, 中嶋, 恒二, 高本, 雅哉, 金井, 信一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2010
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Summary:症例は16年前に南米から来日した男性.皮膚筋炎の診断でステロイドによる入院治療を行った.経過は順調で,第85病日に退院したが,退院6日後に発熱,下痢,低Na血症を生じて再入院となった.入院後,意識障害,呼吸不全,血小板減少を生じ,気管挿管,ICU管理となった.喀痰細胞診にて多数の線虫虫体を認め,糞便濾紙培養の結果,糞線虫と同定し,イベルメクチン投与により救命しえた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.99.1659