和漢診療学 複雑系の科学の医療への応用

平成14年4月に医学部統合和漢診療学の助教授として本学に赴任してからおよそ一年6か月が経過した. 診療に関しては総合診療部(田村遵一教授)と一体化して活動しており, 和漢診療を本学附属病院で幅広く展開できるようになりつつある. これまでのところ関係する先生方各位のご理解とご協力を得て幸運にも順調に経過していると考えている. しかしながら統合和漢診療学なる学問領域はいかなるものか, あるいはその臨床形態たる和漢診療の臨床的特徴はどういう点にあるのか?という疑問を学内外を問わず, 多くの先生方や医療従事者の方に投げ掛けられたのも事実である. そこで今回, <流れ>の執筆の機会を戴いたの...

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Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 54; no. 1; pp. 27 - 28
Main Author 小暮, 敏明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 2004
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ISSN1343-2826
1881-1191
DOI10.2974/kmj.54.27

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Summary:平成14年4月に医学部統合和漢診療学の助教授として本学に赴任してからおよそ一年6か月が経過した. 診療に関しては総合診療部(田村遵一教授)と一体化して活動しており, 和漢診療を本学附属病院で幅広く展開できるようになりつつある. これまでのところ関係する先生方各位のご理解とご協力を得て幸運にも順調に経過していると考えている. しかしながら統合和漢診療学なる学問領域はいかなるものか, あるいはその臨床形態たる和漢診療の臨床的特徴はどういう点にあるのか?という疑問を学内外を問わず, 多くの先生方や医療従事者の方に投げ掛けられたのも事実である. そこで今回, <流れ>の執筆の機会を戴いたので, この点に関して総論各論に係わらず議論してみたいと思う. 和漢診療の特徴 和漢診療の特徴は, 1)治療手段としての漢方薬の存在, 2)患者さんの病態を把握するための伝統医学的手法による診断システム, の二つに集約されると思われる.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.54.27