家族性大腸腺腫症に対する大腸全摘術後の回腸人工肛門部癌の1例

症例は64歳,男性.家族性大腸腺腫症のため大腸全摘術,永久回腸人工肛門造設術を受けている.術後27年目に人工肛門部の腫瘤を自覚し当院を受診した.回腸人工肛門部癌の診断で,腹壁を含めた腫瘍部回腸切除術と回腸による人工肛門再造設術を行った.回腸人工肛門部における癌の発生は家族性大腸腺腫症や炎症性腸疾患に対して大腸全摘術を施行した後にみられるまれな疾患であり,若干の文献的考察を加え報告する....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 74; no. 10; pp. 2841 - 2845
Main Authors 堀, 明洋, 村木, 愛, 松葉, 秀基, 河合, 清貴, 諸藤, 教彰, 森岡, 淳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2013
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.74.2841

Cover

More Information
Summary:症例は64歳,男性.家族性大腸腺腫症のため大腸全摘術,永久回腸人工肛門造設術を受けている.術後27年目に人工肛門部の腫瘤を自覚し当院を受診した.回腸人工肛門部癌の診断で,腹壁を含めた腫瘍部回腸切除術と回腸による人工肛門再造設術を行った.回腸人工肛門部における癌の発生は家族性大腸腺腫症や炎症性腸疾患に対して大腸全摘術を施行した後にみられるまれな疾患であり,若干の文献的考察を加え報告する.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.74.2841