拡張操作履歴グラフ構築の改善

ソフトウェアの進化に応じて変化し続けるソースコードの変更履歴から構文・意味情報を得るための経時解析には通常長い時間がかかる.あらかじめ解析結果をグラフ形式で保管した操作履歴グラフを利用することで,この解析を省略することができる.しかしながら,操作履歴グラフFOHGは,ソースコード行数が長くなると,極端に解析時間が長くなる問題があった.本論文では,FOHGのグラフ生成速度を高めるための実装の改善について述べる.評価実験では,極端に大規模なソースファイルでなければ十分な速度でグラフ構築可能であることを確認した.また,既存ツールとの比較では,1000行のソースファイルを用いた事例で約2000倍の速度...

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Published inProceedings of the JSSST Workshop on Foundation of Software Engineering Vol. 30; pp. 43 - 52
Main Author 大森, 隆行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本ソフトウェア科学会 ソフトウェア工学の基礎研究会 09.11.2023
Special Interest Group on Foundation of Software Engineering in Japan Society for Software Science and Technology
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ISSN2436-634X
DOI10.11309/fose.30.0_43

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Summary:ソフトウェアの進化に応じて変化し続けるソースコードの変更履歴から構文・意味情報を得るための経時解析には通常長い時間がかかる.あらかじめ解析結果をグラフ形式で保管した操作履歴グラフを利用することで,この解析を省略することができる.しかしながら,操作履歴グラフFOHGは,ソースコード行数が長くなると,極端に解析時間が長くなる問題があった.本論文では,FOHGのグラフ生成速度を高めるための実装の改善について述べる.評価実験では,極端に大規模なソースファイルでなければ十分な速度でグラフ構築可能であることを確認した.また,既存ツールとの比較では,1000行のソースファイルを用いた事例で約2000倍の速度でグラフ構築が可能であることを確認した.
ISSN:2436-634X
DOI:10.11309/fose.30.0_43