進行・再発乳癌に対するbevacizumab+paclitaxelの使用経験

Bevacizumab併用化学療法は,無増悪生存期間の延長が報告されており,奏効率が高いことが知られている.当院でのbevacizumab+paclitaxel療法の治療成績と安全性について検討した.進行・再発乳癌の女性25例を対象とした.平均年齢は58歳.Luminal type/HER2 type/Triple negative=13/5/7例,1-2次治療/3次治療以降=18/7例で,それぞれの奏効率は62/40/57%,67/29%であった.臨床症状を有する症例すべてにおいて,症状の改善を認めた.Grade3以上の有害事象は,末梢神経障害3例,高血圧4例,好中球減少3例であった.本治療...

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Published in日本臨床外科学会雑誌 Vol. 76; no. 12; pp. 2885 - 2891
Main Authors 山東, 雅紀, 新宮, 優二, 赤羽, 和久, 坂本, 英至, 法水, 信治, 田口, 泰郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床外科学会 2015
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ISSN1345-2843
1882-5133
DOI10.3919/jjsa.76.2885

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Summary:Bevacizumab併用化学療法は,無増悪生存期間の延長が報告されており,奏効率が高いことが知られている.当院でのbevacizumab+paclitaxel療法の治療成績と安全性について検討した.進行・再発乳癌の女性25例を対象とした.平均年齢は58歳.Luminal type/HER2 type/Triple negative=13/5/7例,1-2次治療/3次治療以降=18/7例で,それぞれの奏効率は62/40/57%,67/29%であった.臨床症状を有する症例すべてにおいて,症状の改善を認めた.Grade3以上の有害事象は,末梢神経障害3例,高血圧4例,好中球減少3例であった.本治療は比較的安全に施行可能で,治療の早い段階から導入することで,より高い奏効率を期待できる.速やかな臨床症状の消失はQOLの向上に寄与するものと考える.
ISSN:1345-2843
1882-5133
DOI:10.3919/jjsa.76.2885