大腸癌子宮転移の2例
症例1は74歳,女性.盲腸癌切除より2年6カ月後のCT検査で子宮左方に不整結節を認めた.化学療法後,一度縮小するも再増大を認め,コルポスコピー生検を施行し,大腸癌子宮転移と判断した.4年10カ月後に単純子宮全摘+両側付属器切除術を施行し,子宮頸部~膣部に内膜へ露出する腫瘍を認めた.病理検査で大腸癌子宮転移と診断された.初回手術後から5年3カ月の現在無再発生存中である. 症例2は83歳,女性.盲腸癌の診断で術前精査中,左付属器腫瘍の合併が疑われた.回盲部切除+単純子宮全摘+両側付属器切除を施行すると,付属器に異常を認めず,子宮背側に壁外発育型腫瘍を認めた.病理検査で大腸癌子宮転移と診断された.術...
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Published in | 日本臨床外科学会雑誌 Vol. 78; no. 10; pp. 2290 - 2296 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床外科学会
2017
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-2843 1882-5133 |
DOI | 10.3919/jjsa.78.2290 |
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Summary: | 症例1は74歳,女性.盲腸癌切除より2年6カ月後のCT検査で子宮左方に不整結節を認めた.化学療法後,一度縮小するも再増大を認め,コルポスコピー生検を施行し,大腸癌子宮転移と判断した.4年10カ月後に単純子宮全摘+両側付属器切除術を施行し,子宮頸部~膣部に内膜へ露出する腫瘍を認めた.病理検査で大腸癌子宮転移と診断された.初回手術後から5年3カ月の現在無再発生存中である. 症例2は83歳,女性.盲腸癌の診断で術前精査中,左付属器腫瘍の合併が疑われた.回盲部切除+単純子宮全摘+両側付属器切除を施行すると,付属器に異常を認めず,子宮背側に壁外発育型腫瘍を認めた.病理検査で大腸癌子宮転移と診断された.術後10カ月の現在無再発生存中である. 性器外原発腫瘍の子宮転移は非常に稀であり,今回,当院で大腸癌の子宮転移を2例経験したので,文献的考察を加えて報告する. |
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ISSN: | 1345-2843 1882-5133 |
DOI: | 10.3919/jjsa.78.2290 |