耳下腺腫瘍手術症例における術前・術中検査の検討
当科で2010年から2014年までの5年間に,耳下腺腫瘍と診断し手術を施行した123例について検討した。内訳は男性75例,女性48例で,年齢は18~82歳(平均年齢54.3歳),病理組織診断では良性腫瘍105例,悪性腫瘍18例であった。画像検査,穿刺吸引細胞診,術中迅速検査における良悪性の診断精度について比較し,感度/特異度はCTで58.8%/92.4%,MRIで58.8%/94.9%,穿刺吸引細胞診で30.8%/100%,術中迅速病理診断で75.0%/96.6%だった。診断精度は術中迅速病理診断で最も良好だったが偽陰性を4例,偽陽性を3例認めた。それらの症例では術前検査と術中所見を総合的に判...
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Published in | 頭頸部外科 Vol. 26; no. 3; pp. 367 - 371 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本頭頸部外科学会
2017
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Summary: | 当科で2010年から2014年までの5年間に,耳下腺腫瘍と診断し手術を施行した123例について検討した。内訳は男性75例,女性48例で,年齢は18~82歳(平均年齢54.3歳),病理組織診断では良性腫瘍105例,悪性腫瘍18例であった。画像検査,穿刺吸引細胞診,術中迅速検査における良悪性の診断精度について比較し,感度/特異度はCTで58.8%/92.4%,MRIで58.8%/94.9%,穿刺吸引細胞診で30.8%/100%,術中迅速病理診断で75.0%/96.6%だった。診断精度は術中迅速病理診断で最も良好だったが偽陰性を4例,偽陽性を3例認めた。それらの症例では術前検査と術中所見を総合的に判断して術式を決定する必要があった。 |
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ISSN: | 1349-581X 1884-474X |
DOI: | 10.5106/jjshns.26.367 |